大学の部活はやめとけと言われる理由|やればよかったと後悔するのはなぜ?

大学の部活はやめとけと言われる理由|やればよかったと後悔するのはなぜ?

大学生になった際に、「サークルではなく部活動を選択しよう」と考えている人たちもいるはずです。特に、中学や高校で体育会系を経験したことがあるならば、どうせやるなら全力で打ち込みたいと思うこともあるでしょう。

しかしながら、一部の人たちの間では、「大学で部活に入るのはもったいない」と言われることがあります。実際のところ、どうして大学で部活に入るのはやめたほうがよいのでしょうか?

この記事では、大学の部活はやめとけと言われる理由について解説しています。また、「大学で部活をやればよかった」と後悔している人の真意も考察しているので、これから大学に入学する人たちは参考にしてみてください。

目次

「大学の部活はやめとけ」と言われる理由4選

さて、「大学の部活はやめとけ」と言われるのは、どうしてなのでしょうか?

ここでは、その理由を大きく4つの視点から説明していきます。

理由1 お金がかかる

第1に、大学の部活は中高よりもお金がかかることから「やめたほうがいい」と言う人がいます

中高生と違って自由度の高い大学生は部活仲間との交際費が高くなる傾向があります。具体的に言えば、成人しているメンバーは「飲み代」が発生し始めます。体育会系の部活だと「先輩は後輩に奢る」という慣習があるところも多いので、それなりの負担があることを覚悟しておきましょう。

実際、「部活のための費用を捻出するためにバイトを始めたり増やしたりするのは嫌だ」という理由から部活をしない人も多いのです。もちろん、お金の使い方は人それぞれの価値基準によって違いますが、将来的に意味のある投資を大学生の期間では行うことのほうが有用なのは確かなことでしょう。

理由2 将来の役に立たない

第2に、大学で部活を頑張っても将来の役に立たないからやめたほうがいいと言われることがあります

具体的には、倍率100倍以上の企業に就職しようと思えば、学生時代からキャリアを作り込んで、自分をアピールしなければいけません。全国レベルの実力を誇る部活ならまだしも、そこまで能力のない組織の活動を頑張るくらいなら将来のために留学するなどの準備をしたほうが有意義かもしれません。

もちろん、就職に有利になることばかりを考えて、あらゆる活動を手段に位置付けてしまうと、学生生活を伸び伸びと楽しむことはできません。けれども、大学は社会人になる前の重要な時期ですから、貴重な時間を部活に使って得られる価値を見定めることは重要なことなのです。

理由3 レベルが高い

第3に、大学の部活は求められる水準が高いので、中高で活躍した記憶がないならやめたほうがよいという考え方もあります

レベルの合わない環境でスポーツなどの競技に打ち込むほどしんどいことはありません。大学生で部活をやる人たちは結果を残してきた人が多いので、実力の差が明らかになってしまうおそれがあります。特に、「自分だけが下手な状態で部活を楽しめるか?」と言えば、頷きがたいですよね。

もちろん、自分が好きでやるなら、だれかが止める理由もありません。しかし、中学校や高校である程度、自らの実力を理解しているはずですから現実を受け止めるのも重要なのです。

理由4 プロにならないならやめる

第4に、大学で部活をやる場合、「プロになる」という高い目標がない限りはやめたほうがよいという意見もあります

中高の延長で何となく部活をやるくらいなら、大学ではこれまでとは違うチャレンジにエネルギーを注ぐのも選択肢のひとつです。もっと言えば、サッカーやバスケなどスポーツの世界を極めて一流になるという意識がないならば、高い学費を払ってわざわざ通う大学で部活に勤しむ理由はないかもしれません。

大学で部活をやればよかったと後悔するのはなぜ?

しかしながら、なかには、「大学で部活をやればよかった」と後悔する人たちもいます。その理由は一体何なのでしょうか?

ここでは、3つの視点から大学で部活をやらずに後悔した要因について説明していきます。

その1 友達を作りたかった

部活は、同じ目標を持つ友達・仲間ができやすい環境です。スポーツ系の部活なら「全国大会出場」や「試合での勝ち負け」など、同じ目標と喜怒哀楽を共有できます。そこでできた人間関係は、社会人になっても続くことがほとんどです。

かけがえのない友達が作れる可能性が高く、「部活に入ればよかった」と思う人もいます。とりわけ、大学生活で友達の存在は重要です。講義などで一緒になれば勉強も楽しくなりますし、大学生同士でしかできない遊びもあるでしょう。

大学の部活は、同じ汗を流した仲間を作れる最後のチャンスとも言えるかもしれません。

その2 熱中できるものがない

大学に入ったは良いものの、「夢中になれるものがない」と寂しい思いをしたことのある人もいるかもしれません。そのなかで、部活で必死に仲間と目標を目指す姿は輝いて見えるものです。実際に、打ち込める何かを見つけたくて部活に入る人は少なくないでしょう。

すなわち、大学生活を充実させられなかった人にとっては、部活を頑張っている学生はキラキラして見えるものなのです。4年間は長いようで短いですから、何となく流されて生きていると、大学生になったこと自体を後悔することになりかねません。

その3 就活で語れるエピソードがない

就活する際は、面接官から学生時代に力を入れたことを聞かれることがあります。いわゆる、「ガクチカ」です。とはいえ、大学生として目標をしっかり持って行動する意識の高い生活を必ずしも送ってきていない人たちにとっては話せることがないので、いざという時に困ってしまいます。

その際に、「特に目標がないなら、大学で部活をやっておけばよかった」と後悔する人もいるわけです。たしかに、目的なく遊びに流されるくらいなら部活をやり切っている人のほうが一緒に働く相手としては信頼できますよね。

やることがないなら部活も選択肢のひとつ!

大学4年間の過ごし方は無限大です。サークルで友達をつくったり、学部の授業を通じて学問を探究したりするなど、自分の可能性を追求する貴重な時間であると言えます。けれども、だれしもが必ずしも目的意識を持って学生生活を自らの力でデザインできるわけではありません。

したがって、やることがまだ具体的に決まっていないなら、部活から始めてみるのもよいかもしれません。そのなかで、やりたいことが見えてきたら方針を転換すればよいのです。

いずれにしても、大学生活は莫大な授業料を支払って過ごす買い物ですから、無駄に過ごすのはもったいないと言えます。周囲の人が通っているから自分も大学に行くなんて考えて1,000万円以上の消費するのは愚かな話です。自分の命とお金を使っていることを忘れずに有意義に過ごしましょう。

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この記事を書いた人

HTT編集部は幼児教育、学校教育、大学教育などの教育を専門的に扱い、読者の皆様に記事形式で情報を伝達するプロフェッショナルです。教育分野に知見のあるライター、編集者、研究者、校閲者から構成されたチームで記事を制作しています。

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