みなさんのなかには、今の高校を転校したいと考えている人たちもいるはずです。実際、現在通っている学校だけが全てではありませんから、自分に適したよりよい学舎を探すことは重要な選択に違いありません。しかし、転校はそれなりにハードルがある気がしますが、どうなのでしょうか?
この記事では、「高校の転校は難しいのか?」という疑問について考察しています。また、引越し以外で認められる理由、具体的なやり方、注意点も紹介しているので、高校生の方は参考にしてみてください。
高校の転校は難しい?
結論から言えば、高校の転校は一定の条件や学力審査などをクリアする必要があり、難しいのが一般的です。しかし、転校に必要な条件と注意点を理解し、きちんと準備を行うことで、志望校へ転校できる可能性が高まります。
高校の転校に必要な条件は、各都道府県の教育委員会や高校によって異なります。転校に関する詳細は、教育委員会や高校のホームページで確認できます。以下では、転校に必要な条件について、都立高校全日制の例を紹介します。
①現在高校に在籍していること
転校は、高校に在籍している学生が対象です。出願するためには、在籍している高校長及び志願先の高校長の承認が必要になります。
②保護者と都内に居住していること
保護者と都内に居住しているか、入学時までに保護者とともに都内に転入することが確実であることが必要です。
③志望校の定員の空きがあること
都立高校では、一般定員とは別に、転校生を受け入れるための募集枠を設けています。志望校に出願するためには、一般定員または転校生の募集枠に空きがあることが必要です。
④転入試験に合格すること
入試と同様に、転校にも学力審査が必要です。試験は各高校が独自に作成した問題で行われますが、原則として、国語、数学、英語及び面接を実施します。
このほかにも、出願前の確認事項や、用意する書類などが多くあり、高校の転校は準備に相当な手間と時間がかかります。転校を意識し始めた早い段階から情報収集を始め、希望に沿った転校ができるよう取り組むことが大切です。
高校の転校が引越し以外で認められる理由
東京都教育委員会では、「高校に入学後、何らかの事情により転学を希望する生徒」に対して、転校の出願をする機会を与えています。
引越し以外の理由で転校が認められる内容について具体的に定めておらず、「志願先の都立高校長が認める場合」とされています。一般的には、通学が困難な問題を抱えており、転校することによってその問題が解決されることを指します。具体的には以下の理由が認められています。
理由1 いじめ
いじめを受けている学生は精神的に大きなストレスを抱え、深刻になると体調にも影響が出ることがあります。通学が困難になるだけでなく、不登校へ発展することも珍しくありません。このような学生に、新しい環境で新しい友人と学ぶ機会を与えています。
理由2 不登校
入学した高校の雰囲気になじめない、なんとなく入った学校が楽しくないといった理由で不登校になる学生もいます。自分に合った高校へ転校することで、再スタートできるよう支援しています。
理由3 勉強についていけない
何とか入試を突破して入学したものの、勉強についていけず、進級や卒業が難しくなるケースもあります。このような場合は、自分の学力に合った高校を選び直し、卒業を目指す選択が認められています。
この他の理由についても認められる場合がありますので、まずは在籍する高校の先生に相談してみると良いでしょう。
高校を転校する具体的なやり方
ここでは、転校する際の具体的な方法を順に解説します。
手順1 転校したい高校を決める
転校は欠員がないと出願できないため、欠員募集のある高校を探します。欠員募集のある高校の探し方は以下の通りです。
- 在籍する高校の進路指導担当の先生に聞く
- 都道府県教育委員会のホームページ上で探す
- 志望校に問い合わせる
- 都道府県私学協会に問い合わせる
- 志望校に問い合わせる
手順2 学校を見学する
志望校に転校を検討していることを伝え、欠員があることを確認し、学校見学を申し込みます。実際に学校へ行き、志望校の校風やカリキュラムについて入念に確認します。
転校後にイメージと違ったということにならないように、必ず行いたい重要なプロセスです。
手順3 在学中の高校に転校の希望を伝える
転校するためには、書類の発行や情報の提供など、在籍する高校へお願いすることが多くなります。スムーズに手続きを行うためには、早めに転校の意向を伝えておくことが必要です。
手順4 出願前に志望校へ単位照合を依頼する(必要な場合)
転校後に卒業に必要な単位が修得できるかどうかの確認を行います。
具体的な単位照合の方法は以下の通りです。
- 志望校へ単位照合の方法について問い合わせる
- 在籍する高校に必要な書類を用意してもらう
- 志望校に単位照合を依頼する
単位照合の結果、志望先の都立高校長が認めた場合に、出願可能となります。
手順5 在籍する高校に必要書類を発行してもらう
出願可能と認められた場合は、在籍する高校に必要書類の発行を依頼します。書類の発行には時間がかかるため、早めに依頼しておくと良いでしょう。
これが住めば、あとは以下の対応をして完了になります。
- 書類の用意・出願
- 書類審査・転入試験・面接
- 転入試験に合格したら入学手続きを行う
以上のように転校するためには、多くの準備が必要です。希望する転校を実現させるために、早い段階から準備を始めると安心です。
高校の転校を検討するときの注意点
なお、高校の天候を検討するときには、いくつか気を付けるべきことがあります。
希望の高校に転入できるとは限らない
高校には定員があり、志望校に定員の空きがない場合は転校できません。転校を検討する際は、最初に志望校に空きがあるか確認することが重要です。
また、在籍する高校と志望校とのカリキュラムの内容に大きな違いがあり、卒業に必要な単位の修得ができないと判断されることもあります。
志望校が決まったら、早めに在籍する高校へ相談すると良いでしょう。
転校を受け入れる期間が設けられている
転校は各教育委員会によって、受け入れる期間が決まっているのが一般的です。都立高校の場合は、各学期ごとに受け入れ期間が設けられています。
また、都立高校では転校先の高校の卒業資格を得るために、在籍期間が設けられているのが一般的です。転校を意識し始めたら、早めに確認しておくと良いでしょう。
転校手続きには時間や手間がかかるため、受け入れのタイミングを考慮して、計画的に準備することが重要です。
自主退学届の提出を求められるケースがある
首都圏の私立高校では、他の高校への転校希望を申し出る際に、自主退学届の提出を求められるケースがあります。そのため、もし転入試験に合格できなかった場合は、通える学校がなくなることになります。
最悪のケースを避けるために、慎重に志望校を選ぶ必要があります。模擬試験などを利用して、志望校の学力レベルに到達しているか確認すると良いでしょう。また、通信制高校など他の教育機関への入学を事前に検討し、安全策を講じておくことも重要です。
ムリして通わせる必要はない
もし、お子さんの悩みが転校で解決できない場合、ムリに高校へ通わせる必要はありません。
- 体調不良で通学できない
- もともと勉強が嫌い
- 集団生活に強いストレスを感じる
このような場合は、転校によって悩みが解決できる可能性が低いため、ムリして転校しても逆効果になる可能性があります。転校するメリットは何か、転校という選択が現在の状況に最適かどうかについて、よく話し合うことが大切です。
お子さんの状態や学習のペースに合わせた、転校以外の進路を検討する方法もあります。通学は難しいけれど、高校卒業資格が欲しいという場合は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)の合格を目指す方法があります。
合格すれば大学や専門学校への進学が可能になるため、全日制の高校を卒業しなくても将来の可能性を広げられます。お子さんと一緒に将来の夢や目標についてよく話し、お子さんの状況に合わせた進路を選択することが大切です。
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